風呂

風呂

お風呂に入って、体を清潔にすることはとても大切なことです。また、お風呂に入ると精神的にも落ち着きます。もちろん、温泉に浸かればゆったりできますが、自宅のお風呂でも十分に楽しめます。しかし、お風呂に入ることによって感染症に罹患することはあってはなりません。多くの人々がお風呂と感染症について無頓着になっているので、ここで安全な風呂の楽しみ方のノウハウを解説したいと思います。

まず、下痢している人は家族の最後に入浴してください。これは臀部に付着しているかもしれない病原体によってお湯が汚染し、そのあとに入浴する家族の口に「汚染した湯」が入り込んでしまうからです。また、お風呂から出たときのバスタオルが共有されることがありますが、下痢のある人が使用したタオルを他の家族が使用すれば、顔などを拭くときに、病原体が口からはいってしまうのです。

逆に、抗がん剤治療をしているような抵抗力の低下している人は一番風呂をお勧めします。家族が利用した風呂湯には体や臀部に付着している病原体によって汚染されているので、一番風呂に入ることによって病原体から身を守れるからです。

幼児がいる家庭ではお風呂場に玩具がおかれています。お風呂の中で玩具を用いて親と一緒に遊ぶことは楽しく、情緒安定にも役立ちます。そのため、お風呂で幼児が遊ぶことはお勧めしたいことです。しかし、抵抗力の低下している幼児(抗がん剤治療などを受けている幼児など)にとって、風呂場で遊ぶ玩具は注意が必要です。お風呂の湯に浮かして遊ぶ玩具には小さな穴が開いていて、そこから風呂湯が中にはいってしまう構造のものがあります。水が長期間溜まるような状況では緑膿菌が繁殖してきます。健康な幼児が緑膿菌に触れたり、緑膿菌が口に入ったりしても何もおこりません。抵抗力が緑膿菌を殺菌してくれるからです。しかし、抵抗力の低下している幼児では緑膿菌が重篤な感染症(敗血症)を引き起こすことがあるのです。そのようなことから、お風呂の玩具は水が貯まらない構造のものを選択するのがよいのです。

お風呂は家族全員が利用したら、湯をすべて落とし、内部が乾燥するようにします。また、換気扇を回したり、窓を開けたりします。湿気や水分が風呂場全体に滞るようにしてしまうと、壁や天井にカビなどが増殖してきます。抵抗力に問題のない人ではカビが体に付着しても何もおこりません。しかし、抗がん剤治療をうけている人や手術後の人のように抵抗力の低下している人はカビが壁などにベッタリと増殖しているような浴室は避けたいものです。