子亀や小鳥

子亀や小鳥

自宅でペットとして子亀や小鳥を飼育している人は数多いと思います。そのような動物は愛らしくて、特に子どもの情緒教育には最適なのではないでしょうか?動物を大切にして愛する心はそのまま人を愛する心につながるので、ペットを飼育するのはとても大切なことといえます。ところが、このようなペットを介して、子どもが病原体に感染することがあることについては余り知られていません。殆どが無防備であるといえます。

子亀はとてもかわいいので、子どもたちは玩具として取り扱います。手のひらに載せたり、つついてみたりしています。しかし、子亀はこのように扱われると、ストレスをうけ、なんと肛門からサルモネラ菌(正式にはサルモネラ・エンテリティディスといいます)を出してくるのです。そうすると、子どもたちは子亀と遊ぶことによって、手指にサルモネラ菌を付着させ、そのまま手洗いをせずにおやつを食べたり、食事をしたりすれば、感染してしまうのです。このようなことから、米国では子どもたちを守るために、「子亀の甲羅の長さが10cm未満の亀を販売してはいけない。配布してはいけない」という法律があるのです。

小鳥も糞や体(羽、足、くちばしなど)にはサルモネラ菌が付着しています。鳥かごやエサ入れなどもサルモネラ菌によって汚染しています。そのため、小鳥を抱いたり、キスしたり、口移しで餌を与えたりすることによって感染してしまうのです。

サルモネラ感染症の潜伏期間は12~72時間です。症状は下痢、発熱、腹痛であり、これが4~7日続きます。殆どの人は抗菌薬を使用しなくても、自然に治癒します。しかし、幼児や抵抗力の低下している人がサルモネラ菌に感染すると重症となり、入院が必要となることもあります。このような人々では、腸管から侵入したサルモネラ菌が血管内に入り込み、血液によって全身に撒き散らされます。そのため、抗菌薬にて迅速に治療しなければ死亡することもあるのです。

ペットと遊ぶことは大変有益なことです。しかし、幼児は免疫について発達段階であり、また指や玩具などを口に入れたりします。そのため、サルモネラ菌に感染しやすく、感染すれば重症になる危険性が高いのです。高齢者や免疫が低下している人もまた、感染すれば重篤な状態になります。そのようなことを避けるために、身近にいる可愛いペット(子亀や小鳥など)にはサルモネラ菌がいることを認識し、是非とも、手洗いを徹底していただきたいと思います。